誰にも会わない話

耳のするどい生きものになってうっとりと宇宙を聴いている感じ。( *_* )v

素晴らしく意味のないゴールデンだ・・ウイークだ・・ねえねえ湖畔でバーベキューやってるから楽器持って集合〜みたいな気の利いたお誘いも無く・・かといって自分が言い出しっぺになって誰かに声を掛けてみようというほどの前向きな気持ちも無く・・ぼくの自我は都合の良いお誘いや快適でノリの良い成り行きばかりを「期待」しているのだけれど・・まあいいさ自我なんてのはその程度の馬鹿であってナイモノネダリが日課のようなもんだ駄々っ子の言い分にいちいち真っ正面から対応しても疲れるだけだよ・・駄々っ子は信じられないほどの我がまま放題を信じられない速度で連発し始めるのに決まっている・・砂浜に置いたバーベキューコンロの不安定な「傾き」が気に入らないビールの冷え具合が物足りないお日様の日差しが直接当たって暑すぎるのじゃないかだいいち浜辺にごそごそ買い物袋やパイプ椅子を持って集まって急ごしらえで始めるバーベキュー会なんてのは全然エレガントではないちょっと離れて眺めたら哀れなもんだ本心から楽しいわけじゃないのに適当に笑っているのでだんだんと肉の味も分からなくなってくるよコレ本当に旨いのか家で普通にフライパンで焼いて食べた方が良くなくない?・・あ、あそこのお家みたいにさ湖畔に面したテラスがあってテーブルやソファを持ち出していい感じにパラソルを並べてBGMにはアンプにつないだ静かなギター演奏・・そこに控えめでセンスの良いパーカッションが絡んで・・波の音、鳥たちの歌声・・風に揺れる初夏の緑・・見上げる青空には飛行機雲・・大きな肉のかたまりにゆっくりと火が入り・・お、このワインちょっと旨いなというタイミングで到着の遅れていた友達がやって来る・・そんなのがいいんだよ・・ソンナノガイインダヨ・・この程度の「期待」はたいした望みでもなければ大それた夢でもないのだけれど・・まあ、とりあえずこの程度なら「満足してもいいよ」とぼくの自我は言って・・そしてため息をつく・・ふう・・素晴らしく意味の無い・・しかしそれにしても貧弱な妄想を祝福してあげるといいね自分。