誰にも会わない話

耳のするどい生きものになってうっとりと宇宙を聴いている感じ。( *_* )v

完全にハマる音楽との出会いは何年かに一度の奇跡ではあるが近頃の僕は夜中にヘッドホンで聴く青葉市子に完全にハマっている・・「機械仕掛乃宇宙」・・10分以上もあるギター一本の弾き語りなのだけれど何度聴いても飽きない奥深く優しく緻密で物悲しく切なく壮大で愛おしい音と感情の世界が展開される・・素晴らしく幸運なことにYouTubeからいただいた音源であるにもかかわらず歌声の息づかいやギターに触れる指先のニュアンスまでが克明に記録されているライブ会場での一発録音で「その場」にあった空気の震えがそのまま生々しく夜中のお布団の中の僕の耳元に届けられるのだから夢のようだ・・ただ一つここまで絶賛していることに矛盾してずいぶん勝手なことも書いてしまうのだけれど・・この一曲以外の楽曲に対しては何故なのか僕の心は青葉市子の世界に溶け込んで行くことができない・・大きな鉱脈にたどり着いたことは間違いないのだけれど・・でもまあね、と僕は思う・・どれだけ好きなアーティストであっても心底好きになる楽曲というのは限られている場合が多いよな・・逆に言えば心から愛してしまう楽曲が一曲あるならそれで十分じゃないのかとも言えるのだけれど青葉市子という人に対してはそれ以上を期待してしまうのはやはり「機械仕掛乃宇宙」が素晴らしすぎるからだ・・この哀しさと美しさはやはりビョークのアフターインザダークに通じているもっと言えば森田童子かな・・と思ってYouTubeを開いてみたら1978年のスタジオライブの音源が登場した・・これはもの凄く貴重な音源であるに違いないのだけれどリアリティの捉え方がリアルで深刻すぎるのは逆に幻想の中に埋没してしまっているのではないかと感じられた・・70年代というのはそんな時代だったのかもしれないね自分。